2008-12-31から1日間の記事一覧

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#17

「機上から見下ろせば、南秦の海は白波を立てて、やや荒れ気味に見える。その海上に浮かんでゐるのは、わが輸送船團だ。海岸と、輸送船の間を往復してゐる舟艇が豆粒のやうに見える。わが陸の精鋭部隊の上陸地点だ。敵の不意を衝いて決行した上陸作戦は見事成…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#16

第一次世界大戦が終り、また講和会議締結によって、赤道の北にあるマーシャル諸島やカロリン諸島、マリアナ諸島は日本の委任統治領となり、赤道以南のニューギニアやビスマルク諸島はオーストラリアの統治領、サモアはニュージーランドの統治領になることが…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#15

イギリスにとっても日英同盟はとても大事な同盟であったが、それをアメリカが潰したというのが歴史の流れであった。 「シンガポールが南方圏に於て政治的にも経済的にも最も中心的な要衝たる事は云うまでもない。この地を領有する事によつて、イギリスの南方…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#14

「濠州聯邦」が出版されたのは昭和17年、当時のオーストラリア原住民の数は「2万人」と記されてされている(#13では、20万から100万説を述べたが)。それぐらい減ってしまったのである。イギリス人も遅蒔きながら「原住民保護」を言いだす。衣服や毛布…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#13

西尾はタスマニアの原住民と比較して、ニュージーランドのマオリ族のことを述べている。 「先ごろ私(西尾)はニュージーランドを旅行してまいりましたけれども、マオリ族は今でも自分たちの文化を保っていました。彼等は、イギリスからやってきた白人の移民…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#12

「ロビンソン・クルーソー」には、こんな背景がある。航海に出たダンビアは、1709年、チリ沖の無人島に船員を置き去りにした。4年後そこに戻ってみると、自分が置き去りにした船員が生存していた。その孤独な生活を名文で記した。それを読んだデフォーは「…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#11

ここに「印度史の分析」という焚書がある。学術性の高い本である。インドの宗教や民族について深く書かれている。「インド研究序説」という章から始まっている。 「・・・英人の印度研究であるが、その實証的の研究調査は殆ど世界の最高水準に達してゐる。廣汎…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#9

<上記のものが「奢り」「日本軍の過剰評価」とも見られないこともない。またその奢りが「命中率」の記述の中にも表れている。> 「命中率は、どうであるかといへば、日本は一九〇四年の日本海々戦においても、三割二分の命中率を有し(注;軍艦から軍艦への…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#8

第四章 太平洋大海戦は当時としては無謀ではなかった 西尾は言う、「パラダイムが変わると歴史の見方が変わる」と。昭和20年8月15日(敗戦の日)をもって、日本の戦争の歴史に対する感覚や現実感が変わってしまった。戦後ヒットした映画「二十四の瞳」…

GHQ焚書図書開封(西尾幹二)#7

「・・ただ敵の死体と散乱する軍需品の海だつた。これを踏み越え踏み越え進むうち『オイ、女だ!』と石原上等兵が叫んだ。・・・・敵の死体に混つて、立派に軍装した、紛れもない断髪の女の死体が一つ埋つてゐた。閉ざされた中華門にすがりついた慟哭するか…