自らの身は顧みず 田母神俊雄論続編#1

自らの身は顧みず 田母神俊雄論続編#1「3・1・09田母神俊雄講演会実況、DVDを本ブログより無料贈呈(15名限定)(詳細は「講演会、田母神俊雄、『わが思いの丈を語る』」#3参照)。現状報告、今のところ日本8名、米国4名。あと3名までとなりました。最後のチャンスです、申し込んでください。
 「講演会、田母神俊雄、『わが思いの丈を語る』」の続編になるが、これから田母神氏の著書「自らの身は顧みず」(発行所:ワック株式会社、初版発行:2008年12月16日)の、読書感想を書く。以前にも書いたように、私のブログの隅から隅まで読んで下さっている上官(恩人)が、田母神氏の講演のとき売られていたこの本を購入され、「木庵さん、この本を読んで、あなたのブログに書きなさい」と言われた。いわば上官の命令で、それに従って書いていく。きっかけは受身であったが、書く以上、真剣に取り組む。
  けさ、田母神氏と石原慎太郎氏との対談をYouTubで観た。田母神氏は講演で言ったことと同じようなことを喋っているのであるが、歳ということもあるのだろう、もはや田母神氏の方が爽やかに見えた。新しいリーダーの登場を象徴する画像であった。違う番組で、森永何某という獨協大学の教授が見当違いのことを言ったとき、「話にならん」と切り捨てていた。頼もしいかぎりである。
   さてこれから本の内容に入る。田母神氏の論点にはずれがない。ところが、講演の内容と本の内容とに重複が目立つ。彼は落語や漫才が好きであると、本の中に書いてあった。私が思うのに、まず田母神氏は、更迭事件の様子、彼の国家観、歴史観のようなものを一つの台本として作り上げた。それが、懸賞論文であったり、この本である。この台本を基に講演会、テレビ出演で、彼は演じている。この本の基本的な主張は、木庵の講演のまとめで大体紹介したと思う。そこで、まとめで木庵が論じなかったようなことをピックアップし、それに、木庵が色づけしていこうと思う。どのようになるか、今の段階では分からない。まず書いてみる。
1) プロローグの最初に次のことが書かれている。
「今、自衛隊の士気が低下しても何とも思わない人たちによって、自衛隊の指揮を低下させる作業が全国的規模で始まっている。平成20年11月15日の産経新聞によれば、防衛大臣の指示で航空自衛隊第六航空団(石川県小松市)に対する監察が実施されているという。第六航空団はかつて私も団司令を勤めたことがあるF15戦闘機を擁する日本海側唯一の戦闘航空団である。監察の趣旨は、今回の私の論文問題で、第六航空団には多数の応募者がいたということが発端で、論文の表現に関する異例の監察となっている。また東京・市ヶ谷の防衛省でも自衛隊の教育が「村山談話」を踏まえたものになっているのかどうか厳しい精査が始まっているという。その影響は全国の部隊等に及んでいることであろう。」
<これは、浜田防衛大臣を始めとする背広組が制服組への言論弾圧である。文民統制とは、以前にも述べたが、文民が外交交渉が崩れ、戦争をするかしないかの決定をおこなったり、自衛隊員の人数、武器の種類や数などを決定することである。軍隊が(もはや自衛隊を軍隊と捉えたほうが分かりやすい。憲法解釈以前に現実の自衛隊は軍隊である)強くなるための精神のあり方とかいうのは、当然指揮官が部下に教育する範疇に入る。だから田母神氏が民間団体への懸賞論文を発表したり、隊員に意気が上がるように教育をするのはあたり前のことである。それも「村山談話」を踏まえる政府の見解と同じようなことを隊員に教えると、隊員たちが日本国のために命を捧げる気など起きない。何故他国を侵略していったというような国家観で敵と戦うことなど出来ようか。浜田というとハマコウさんの息子だと聞く。少し骨があると思っていたが、田母神氏の言葉を借りれば、「話にならない」。次の選挙で落とすべきである。それが、言論の自由社会の掟である。木庵>
2) 更迭劇についてはもはや誰も知っている。細かな事情については以下を参考にしてもらいたい。
「辞令書は三通あった。一枚目は10月31日付けで航空幕僚長を解任し航空幕僚監部付とするもの、二枚目は、航空幕僚長解任により定年年齢が62歳から60歳に引き下げられ、すでに私は60歳に達しているため。11月30日まで定年を延長するというもの、そして三枚目は定年延長の期間は11月3日までとするというものであった。そのいずれにも浜田靖一防衛大臣の墨痕鮮やかな署名があった。航空幕僚長の定年は62歳である。私は昭和23年生まれの満60歳と4ヵ月だが、航空幕僚長を退任することで、定年は60歳となり、自動的に定年退職扱いとなるという。それではどうして10月31日付で定年にならないのかというと、どうも内局事務方のミスだったようだ。」
<前にも述べたが、更迭プロセス最終段階で、田母神氏の防衛省での離任式が行えるはずであった。ところが、それさえ出来ないように仕掛けられた。このような姑息な仕打ちを受けたことが、結果として田母神氏は追い風を受けることになる。そして、浜田氏は追い詰められる。木庵>
3)「論文でも書いたが、『集団的自衛権』は行使できず、『領域警備』も許されず、攻撃的兵器も保有できずにいる。国を守るというのに、制約ばかりが多いのが日本の国防の現実である。これでいったいどうやって国を守れというのだろうか。なぜそんなことになっているのかというと、日本は『侵略国』で悪い国だという戦後の思い込みがあるからである。日本を普通の国とし、自衛隊を他国並みの『軍隊』にすればすぐに日本は暴走をし始めると
いう東京裁判以来の洗脳があるからである。このことがどれだけ国民の自信を喪失させ、自衛隊の士気を低下させ、従って国家安全保障体制を損ねているだろうか。日米同盟もそうである。本来、同盟というのはともに汗を流す。血を流す関係である。しかし現状では、米国が日本を一方的に助ける片務関係である。また武器輸出が禁止されているため、日本は武器の輸入や共同開発などでも高いコストを払っている。日本人はアメリカを助けてくれるのは当然だと思っているかも知れないが、政権が代わって、現に黒人として初めて大統領に当選したオバマ氏が選挙運動中に発表した論文では、中国重視の姿勢がはっきりとうかがえる。日本のことにはほとんど触れていなかった。それだけではない。世界で『非核三原則専守防衛』『国連中心主義』などという空想を語っているのは日本だけである。」
<全く、田母神氏の言うことは正しい。日本防衛の制約の多さは、行き着くところに、GHQの思惑、「日本をアメリカの言うことを聞く半植民地国家にする」、が見事成功したことの証である。木庵が東京裁判、GHQ焚書などの研究(?)していく中で見えてきたことは次のことである。GHQがいなくなってからもGHQの行った日本去勢政策が十分に日本人の中に染みついている。この洗脳された精神構造を打ち破る日がやってきた。その旗手として田母神氏が登場したのである。木庵>
#1の最後に[ koreyjp ]さんの最新のコメントを紹介する。
木庵さん
本日、DVDを受け取りました。どうも有り難うございました。早速一通り拝見致しました。詳しくは私のブログの記事で書く予定ですが、ロスアンジェルスで田母神さんの話を聴きたいと集まった人たちの熱意を感じました。米国にゐて祖国を想ひ、憂へてゐる方たちと、田母神さんの情熱が触発し合って、素晴らしい雰囲気が醸成されてをり、観てゐても啓発され、感動しました。田母神さんの話は既に聴きましたが、臨機応変に質問者にも対応してをられ、本当に物事がよく見えてゐる方だと思ひます。質問者の女性が言ってゐたやうに、戦後60年を過ぎた現在に在って、神様から遣はされて日本に天下ってきたやうです。また木庵さんも言はれるやうに、「更迭といふ願ってもない処分を受け、日本改革の旗手になる状況が整った」訳ですね。これからも、田母神旋風は止まるところを知らずで、3月22日は岐阜で「国益を考へる講演会」が開かれ、田母神さんがゲストとして講演されますが、ここでも1600人の定員に申し込みが殺到し、満員となって今やキャンセル待ちの状態ださうです。岡先生の言はれる「有時」がまさに始った感じですね。
2009/3/18(水) 午前 2:07 [ koreyjp ]
つづく