講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#13

講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#13「3・1・09田母神俊雄講演会実況、DVDを本ブログより無料贈呈(15名
限定)(詳細は#3参照)。現状報告、今のところ日本8名、米国4名。あと3名までOKです。残り少なくなりました。申し込んでください。
質問9(女性):日本の子供たちに、誇りを持てるようにするにはどうすればよいでしょうか。教育にこれからどのように関わっていこうと思われていますか。
答え:教育を正常化するには、20年、30年はかかるでしょう。家庭での教育は大事になりますが、親が礼儀など教えられない人がいるのが問題です。教育を立て直すのに崩れた期間の半分ぐらいはかかるでしょう。3月に早稲田大学独協大学で講演をする予定になっています。
質問10(アメリカの大学で政治を専攻し、博士号習得を目指している男子留学生):米国の軍事、特にグアムへの移転に関する問題について尋ねたいです。それに米国と同盟国としてどう付き合っていけばよいと思われますか。
答え:米軍の再編は、米軍の縮小、ひいては、日本や他国の協力を得ようとするでしょう。日本がアメリカから守ってもらい得ているものと、アメリカに日本が与えているものを比較すると、与えている方が多いと思います。日米関係は今後も強化する必要があります。国と国との関係は結局個人と個人とのチャンネルのつながりになるので、人的なつながりを大事にする必要があるであろう。
質問11(女性):憲法についてどう考えておられますか。
答え:憲法改正には手続き上大変な作業を必要とします。近頃憲法無効論という説が出てきて、これだと現行憲法を廃棄することができます。つまり、国際法では戦争に勝ち敗戦国に占領政策を行うとき、占領している国の憲法戦勝国が作ってはいけないというのがあります。そうだとすると、日本国憲法はGHQにより強制的に作らされたものですから、この憲法は無効ということになります。
<これは近頃、名前は忘れたがある学者が唱えた説である。現実的に戦後60年、現行憲法を我々は受け入れ、その憲法の下で戦後が動いたので、現行憲法無効論というのは論理的には正しいが、それを実行となるとなると、国民の合意を入れることなどを考えると、困難が待っているであろう。今のところ現実不可能な奇想天外な説とされてしまうであろう。木庵)
講演会の後のレセプションにも参加した、約70名ほどの人が、ちょっとした食事をしながら、田母神氏との歓談や写真撮影を行った。木庵は記者気取りで、幾人かの人にインタビューをこころみた。
1)田母神氏はカチカチの人かと思っていたが、楽しい人であった。
2) 難しい話になるかと思っていたが、ユーモアがあり、聞きごたえのある話であった。
3) 場に応じた話が出来る方であると思った。質問を上手くかわしておられるところがあった。例えば三島由紀夫のこと、本当は違う考えを持っておられるのではないでしょうか。
4) (台湾生まれ日本育ち、アメリカで生活しておられる台湾出身の方。テレビ局を持っておられ、台湾独立運動に携わっている方)10年前の日本人の意識と今日のみなさんの意識は大分変わった。
5) 今度の選挙に出て、日本を変えてもらいたい。
6) 田母神氏はエンターテイメントにおける才能もお持ちのようである。人間関係も上手くこなされ、防衛省のトップになるべくしてなった人であると思う。
7) 満州国、それに中国への侵略はあったと思う。また南京事件もまったくなかったのではないと思う。田母神氏の歴史認識には少し疑問に思う。
8) 名前や年代などの記憶力は抜群。一種の天才だと思う。
9) 田母神氏は小中高生でも分かるような話が出来る人である。学校の先生にもなられてもよいような教育者の顔を見ました。
10) 田母神氏は明治維新時代の坂本竜馬というより高杉晋作のような人であると思う。最後の締めはちょっと納得がいかなかった。もっと厳粛に、「これから始まる」というような雰囲気でやってほしかた。お祭り騒ぎで、終ってほしくなかった。
11) 田母神氏の言われる論点は分かるがその論点の出た根拠を示してほしかった。
12) (上の話を聞いていた人のコメント)当たり前のことを言っておられるのであるから、根拠云々と言うこと自身がおかしい。
13) アメリカにやってきて6年になり、大工をしているが、日本はサラ金地獄などで大変であるのが伝わってきます。また日本のよさも見えてくるようになりました。今日は田母神氏の講演を聴いて、凄く刺激を受けました。これから日本のことを深く勉強したいとおもいます。
最後に田母神氏に直接質問を投げかけてみた。
 「日本は強い親父を求めているんですよ。日本政府の妥協の結果生まれたのが、北朝鮮による拉致問題を筆頭とする、日本のだらしなさです。妥協するごとに基点が左へ左へと移動し、いまや保守そのものの砦は、完全に占領されてしまっています。このような時代にあって、日本人としての自信、誇りを取り戻すべきです。教育が未来を作ります。道徳を含めた、真の人間教育をおこなうべきです。本日の講演で皆さんの日本への思いが、私への共感となって整理され、今後この共感を下に、発展されることを切に望んでいます」
<次に田母神氏の著書「自らの身は顧みず」の木庵の書評を載せる予定だが、ここで、田母神氏の講演に対する一般的な感想を書いて、「講演会、田母神俊雄、『わが思いの丈を語る』」シリーズを閉じることにする。
  田母神氏のような、今後の日本を動かす能力のある人が、時間を裂いてロスにやってきて、その講演を聴けたことはラッキーであった。ただ聴くだけでなく、講演のレポートを書き、日本の読者からの反応に対応したりして、彼の置かれている位置が確認できた。普通の時代には、生活が安定している時代には、人間の心の力はそれほど大きくはない。安定した体制の中で社会が惰性で動いているので、個人個人の思いなどはそれほど重要な働きをしない。ところが時代の変換時期、つまり現在において、今までの惰性から来た弊害が各所に出て、詰まり現象を起こしている。その詰まりを取り除くには自己保存型の人間ではできない。つまりを取り除くには強い意志力を必要とするからである。時代の変わり目に英雄が求められるのは、そのような理由からである。さて、このつまりを取り除く役をする英雄の候補の一人に田母神氏の名前が挙がっている。彼は組織のトップに上り詰めるような常識を具えておりながら、トップのときから物議をかもし出す(?)言動をわりとしていた。そして更迭という願ってもない処分を受け、日本改革の旗手になる状況が整った。問題は彼をサポートする人間たちが彼をどこまで英雄にしたてるかである。変換の時代には、心とか精神が重要な働きを演じる。簡単に言えば、強い念力の所有者が英雄となるのである。念力というものは、邪悪であったり俗っぽいものの中から生まれない。純粋な憂国の情がないと生まれない。西郷隆盛が言っている、「金もいらぬ、地位も名誉も、命もいらぬ、そのような人間でなければ、国家社会を共に歩んでいけない」と。古めかしい言葉ではあるが、現在の田母神氏にぴったりの言葉で、保守の中で些細なことで内部分裂している人々にも聞かせたい言葉である。木庵>