講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#12

講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#12

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質疑応答の続き
質問5: 本によると田母神氏は足が速く、成績も良く、子供のときから人気があったとありますが、防大に何番で入ったとか、高校時代の成績のことをお知らせください。
答え:高校時代はトップに近かったとおもいます。防大へは父の強い要望で入ったのですが、何番で入ったか知りません。ただ入試のとき遊んでいました。問題に「不合理と非合理の違いについて述べよ」というのがあり、答えに「説明不合理」と書いたことを今でも思い出します。
<田母神氏の人間性と能力がよく分かる答えであったと思う。がり勉タイプの人間ではないことが分かった。講演を聴いて、実に記憶力のよい方であることが証明された。一度聞いたり読んだことをきちっと覚えてしまうタイプなのだろう。木庵は田母神氏と逆で、名詞、年代などが殆ど覚えられない。彼は写真のようにありとあらゆる知識を脳に映像として刻んでしまうのであろう。東海道線の駅の名前を順に言えるとか、ルート2の小数点以下の数字を何千桁まで言えるとか、そういう才能のある人はいる。どこまで田母神氏がこのような類の才能があるのか知らないが、田母神氏はペーパーテストにおいてそれほど努力せずとも、よい点がとれる学生であったと思う。永田鉄山の逸話に、「陸軍大学校の試験の間際、優秀な永田は一人で悠々と科目外の中国語をやっていた。それを見た同期の小畑敏四郎が「俺たちが惨めすぎるから、せめて勉強のマネでもしてくれないか」と永田に懇願したという」(ウイッキぺディアによる)、というのがある。永田鉄山と同等の知力の持ち主かどうかわからないが、優秀であるのには間違いない。こういう優秀な人間は勉強せずともよい成績をとることができるので余裕がある。普通余裕があると、悪いことを考えたり悪いことをしたりしがちで、ただ天才肌を吹聴する俗人になる場合が多い。ところが、天才肌で志が高い人間は、余裕からくる創造力で大きな仕事をする。田母神氏は自衛官の時代、昇官テストは文句なく合格し、昇進の一途を辿ったと思う。彼の昇進の秘訣はペーパーテストの成績がよいだけではなく、余裕からくる心遣いがあったからなのだろう。「自分はよい人なのです」という彼の言葉のなかに、よい人を演じる余裕があったとみる。この余裕からくる田母神氏の人間性が、今人気の理由なのだろう。もし、この余裕を国家のために殉じる気持ちになった時、田母神氏は本当の英雄になるだろう。
質問6(着物姿の女性):私は着物の着付けと、かんざしを作っているものです。また、国家基本問題研究所LA支部桜井よしこを支援する会)の副会長もやっています。先日被爆者の方の話を聞きました。「二度と過ちを犯さないよう」、「二度と戦争を起こさないように」というメッセージを言われました。日本の革新の人は、戦争を起こさないために、日本が軍備を持つこと、核兵器を持つことはよくないという論法を信じておられるのですが、このような方に軍事力が戦争の抑止力になることを説明したいのですが、どのような言い方をすればよいでしょうか。
答え:東京湾舞鶴湾で警備しなければ、よその国の船がいっぱい入ってきます。新潟あたりに北朝鮮の船が自由気ままに入ってきて日本人を拉致していきました。家でも警備しないと、よその人間が入ってくる。国際社会で軍事力は警備の働きをしているのですね。私がこのようなことを広島で話しますと、結構評判がよかったですよ。
<木庵も広島で被爆された方の話を聞いている。質問者の女性が聞いた被爆者の方と同一人物である。80歳にもなられているこの被爆者の方は。悲惨な目にあいながら人生を肯定的に生きられ、アメリカ人のコミニティーからも誘いがある。アメリカに「恨み言」を言うわけではなく、自分の体験を率直に話される。原爆体験者しか語れない貴重な話である。広島の原爆記念碑には「このような過ちは二度と犯しません」と、あたかも原爆投下が日本側の責任であるかのように書かれている。毎年革新系が原爆記念日を政治的に利用している。日本だけが被爆国で核に対するアレルギーがある。田母神氏も述べているが、核兵器は安上がりで、これほど戦争抑止力のある兵器はない。日本では核兵器のことを議論しただけでも叩かれる。中川元財務大臣がちょっと核のことを言っただけで、ライス国務長官が日本にやって来た。質問者の女性は、きっと被爆者に遠慮して、「戦争を二度と起こさないために核保有が必要ではないか」と言いたかったのだろうが、流石にそれは言えなかったのだろう。言わなかったほうが正解である。それでこそ、着物、かんざしの日本文化を守ろうとする大和撫子の心優しさである。問題は被爆者を持ち出して何かを訴えようとする主催者の側にあるだろう。木庵>
質問7:私は元海軍航空将校です。今の自衛隊パイロットでスクランブルが出来るようになるのにはどれぐらいの訓練が必要ですか。そして、今の航空自衛隊の戦力の実力を、ABCとランクづけすればどれぐらいでしょうか。国家機密に触れなければ教えてください。
答え:飛行時間にしますと1000時間を越えます。年度数にしますと、4年から5年をようします。今の航空自衛隊の実力はBです。
<日本の実力がBとは、やはり国家機密に触れるので低めに言われたのであろう。このことについて、後台湾で生まれ、日本で育ち、アメリカで生活している台湾の方と話をした。彼が言うには、日本の自衛隊の実力はAプラスであると。彼は富士の裾野で自衛隊オートバイ部隊(?)と共に実際に訓練をしたことがあるという。彼の表現を借りれば、「オートバイが宙に浮いて着地するだけでも大変な技術を要するのであるが、自衛隊の人は宙に浮いた状態で射撃が出来、見事な命中率を誇っていた。それにテクノロジーは世界一ですよ」と話してくれた。これは特殊部隊であると思うし、また戦闘機とは違う。アメリカは最新型の戦闘機を売却してくれないので、やはり日本の空軍の能力はAではないのだけは間違いない。この方面の知識が殆どないので、この話はこの程度にしておく。木庵>
質問8(女性):私の家には昔からホンジュラスとかグァテマラからやってくるお手伝いさんがいるのです。本国では食べるのも大変なのに、彼女たちは絶対に自分の国の悪いことを言いません。私はアメリカで暮らし、「日本はよい国だ」と実感しているのですが、日本に帰ったとき、兄や若い世代の人に、「日本はよい国だ」と言うと、「しらけ」てしまうのです。それはなぜなのでしょうか。
答え:貴女のお兄さんは何か悪いことをしておられるのですか(聴衆の笑いを誘う)。日本は悪い国だというようにマスコミが仕組んでいるところがあります。実際に世界と比較しても日本の犯罪が多くはないのです。若者が悪いことをすると、それを騒ぎたて日本の若者全てが悪いと思わせてしまうのですね。
<木庵もそう思う。犯罪率からいくとアメリカの方が桁違いに多い。私のテナントの一人、おばちゃんの息子は「ピストルが暴発して死んだ」と、おばちゃんは言うけれど、ギャングの抗争事件に巻き込まれて死んだとみる。また以前、私のテナントの知り合いが、テナントの部屋を拠点に麻薬の密売をしていたことがあった。警察の手入れがあって、初めて知った。友達関係が広い、典型的なメキシカン家族だと思っていたが、さにあらずであった。私のアパートの近くで夜中に発砲する音がよく聞える。発砲音の後、警察のヘリコプターが上空からサーチライトを当て、犯人探しをしている。現に昨晩もあった。若者の死亡の原因の第一が殺人であろう。これが銃社会アメリカの現状である。だからといって危険かというと、私はそれほど実感として感じていない。殆どの殺人事件は人間同士のいがみ合い、抗争からおきているので、普通の生活を送っておれば、それほど危険ではないのである。木庵>
つづく