講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#5

講演会、田母神俊雄、「わが思いの丈を語る」#5、「3・1・09田母神俊雄講演会実況、DVDを本ブログより無料贈呈(US,国内15名限定)」
  今朝、日本在住1名、米国1名の方にDVDを送った。送料が思ったよりも安くついたので、両国あわせて15名ほどは送れると思う。遠慮せずどんどん応募してもらいたい。今朝上官から電話があった。「日本ではアメリカで作ったDVDが見えない可能性があるのではないか」と心配しておられた。というのは、あるシステムのDVDの場合、アメリカで見れないことがあったからだ。しかし、以前上官が作ってくださった私の講演のDVD、日本で間違いなく見えたことを思い出した。大丈夫なはずである。応募要領は簡単、ブログのコメント蘭に名前と住所を書かればそれでよい。内緒で送られると、私だけにしか分からない。

  田母神氏の講演に戻る>「金持ちが貧しい人より強い関係である方がよい。もし貧しい人が金持ちより強ければ、暴力でその関係を崩そうとする」
<田母神は、このような金玉言をさりげなく言う。戦後民主主義で教育された人間にとって、この言葉は違和感となったり、木庵の場合は、新鮮に感じる。「社会構造を根本から変えることはよし」と思っている人が多くいるであろう。これは革命思想(左翼、右翼ともにある)である。この革命思想はマルクスによって生み出されたと考える人が多いが、実はルソーによって生み出されたものと木庵は考えている。二元論的に貧しい者、豊かな者と分け、前者は正、後者は悪と考える。正が悪をやっつけるのは正義である。その正義の行為が革命である。ルソーの考えは共産主義に受け継がれ、ソビエト革命、中国革命と血生臭い歴史を展開した。分かりやすい例が、中国の文化大革命である。「革命有理」「造反有理」と、文化革命を遂行しようとする紅小兵の行為は全て正しい。親は間違い、教師も間違い。過去の歴史を肯定する人間は全て間違いという論理である。このような革命思想によって、人類はどれだけの犠牲者を出したことか。田母神が言うように、金持ちが貧しい人より力が上であることの方が社会は安定する。ピラミッドの底辺が地についている状態が、一番安定しているのである。貧しい人は底辺に多くいるが、頂点に立つ金持ちによって抑えられている状態がよいのである。士農工商のような身分制が確立されているのが安定している。もしこのピラミッド形が逆に位置すれば不安定な状態になる。戦後の教育を受けた人間にとって、どうしても平等が最高の価値と思ってしまう。だから、田母神は差別主義者で、受け入れられないのである。しかし、彼の言うことは真の英知ある人間の言葉である。戦後学校教育の中心的な考え、平等主義、民主主義はGHQによって持ち込まれた。このGHQの考え方の中にも、ルソーの2元論が隠されいる。GHQは革命思想を広める気持ちなどなかった。平等主義を広める気持ちはあった。ピラミッド型ではなく、羊羹型を押しつけたのである。羊羹型は確かに安定している。べったり地に着いて差別がなく良さそうであるが、活気が出てこない。才能のある人間も才能のない人間も同じように扱う。金持ちと貧乏人の差も少なくする社会にしたのである。その結果、日本ではもの造りを担当する貧しい人たちはそれほどの打撃は受けなかった。ところが経済をコントロールする大金持ちの力が減少し、ダイナミックな世界経済の争いに負けてしまう。平たく言えば、日本人全てが「働き蟻」にさせられたのである。
   先日、プライベイトパイロットの方と話をした。彼の操縦するジェット機の所有者は、彼が操縦するジェットで世界を飛び回っているという。ラスベガスのギャンブル場からありとあらゆる業種に手を出し、彼との商談の最低額は30億円だそうだ。桁が違う。ところでこのパイロットの方に尋ねた、「私でもそのジェット機に乗ることが出来ますか」「乗ることは出来るが、日本往復費用で一軒の家が建ちますよ」。世界の経済はこのような金持ちによって動いている。日本は、財閥解体で、戦前特権階級が消滅し、経済の分野でも羊羹社会にされてしまった。そのことによって富の平等化(民主化)が進んだ。木庵>
「日本は経済力に見合った軍隊を持つべきである。それが国際社会への責任である」
<田母神は日本を軍国主義国家に導き、危険思想家であると考える人が多いだろう。田母神の言うことはごく常識的で、世界で軍国主義国家でない国はない。軍国主義と言っただけでアレルギー現象を起こす国民は日本だけである。このように遅れた考えを持つ国民に田母神氏は今後も啓蒙活動を行ってもらいたい。世界の常識は日本の非常識である。木庵>

  田母神は朝鮮併合、台湾統治について述べている。ヨーロッパの植民地政策は現地の人間の奴隷化であった。日本の朝鮮、台湾の統治をヨーロッパ型の植民地と見る傾向があるが、根本的に違う。要するに現地の人を日本人と同等に扱おうとしたのが日本の統治政策であった。
  帝国大学の話をしだした。京城大學(今のソール大学)は東京、京都、東北、九州、北海道に次ぐ6番目の帝国大學であった。台北帝国大學(1928年創立)は、その次で、大阪(1931)、名古屋(1937)より、先に設立された。ヨーロッパの列強は植民地にこのような帝国大学を創ってはいない。大学を創るどころか、愚民化政策を行ったのである。陸軍士官学校に朝鮮、台湾の人の入学を認め、催OO中将(名前が出てこない。田母神は、朝鮮読みにしている)は、栗林中将と同じ26期で、27期の金OOは、日中戦争で1000人の日本人を従えて活躍した。彼はその功を認められ、天皇陛下から金鵄勲章をいただいている。また朝鮮王朝の最後のOOの息子は学習院で学び陸軍士官学校でも学んでいる。日本は天皇家に次いでお金を使っている。彼の住んでいたところは今の高輪プリンスホテルの旧館である。彼のお妃は昭和天皇のお后候補にもあがった梨の宮であった。旧満洲国皇帝・溥儀の弟・愛新覚羅溥傑の嫁は日本人(浩)であった。イギリスがインドの王族の妻にイギリス人女性を嫁せたであろうか。
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span style="font-size:medium;color:#66CC33;"><保守を標榜する人間にとって常識的な話であるが、聴衆の中でどれだけの人が初めて聞く話として受け止めていたであろうか。少なくとも木庵の前に座っていたおばさんたちには、新しく脳を刺激させられたことであろう。木庵の場合、このあたりの田母神の話は知っているが、京城大学の設立年代、また台北大学が大阪や名古屋大学よりも早く設立していたことなど詳しいいことは知らなかった。先日旧制高校出身の人と話をしたが、金沢高校が旧制高校であると思っていて、間違いを正されたぐらいである。また、李王朝の息子がブランコ(?)をしている姿を伊藤博文が親愛な目で眺めている動画を見たことがあるが、名前まで出てこない。愛新覚羅溥傑と浩の話は一冊の本で読んでいる。「催」と書いたがこれは間違っているようである。彼のことについて書かれた本(単行本で2冊)も先日読んでいるのに。いつも内容として摑もうとするので、名前が覚えられない。このような木庵であるが、田母神の話の歴史認識あたりの話は、新しい知識として私の脳の中には入らなかった。ところが、田母神の笑いを誘いながらの話し方、それに論旨の明確さに感嘆した。田母神の言ったことは全て間違いがない。正しい。ところが田母神のようなことを話すと、要人物として扱われることが問題なのである。田母神の講演を聴いた人々にアンケートをとり、聴衆の政治意識の調査をしてもよかったのではないか。おそらく聴衆の殆どは保守的な人だと思うが、保守の中でもどのあたりの保守なのか、それとも確固たる保守の考え方を持っているかの意識調査をしても面白かったと思う。木庵は個人的に幾人かにインタビューを試みた。殆どの人が田母神の考えに同調していた。ただ一人の女性が田母神の意見に対して、懐疑的であった。彼女の主人は日系社会でビジネスで成功し、リーダー的な存在であったが、2年前に亡くなった。夫婦でよく政治の問題について話したらしい。主人の自虐史観に彼女も影響されてか、「日本が中国を侵略したとか、朝鮮や台湾への植民地政策は正しかったというような論調は可笑しい」と信念を持った顔つきで語られた。彼女は私の前に座っていたおばさんたちより政治意識が高い。私の偏見かもしれないが、所謂自虐史観に汚染されている人の方が一般的保守主義者より政治意識が高いという歪み現象があるように思う。つまり彼たちは、戦後GHQが敷いたレールの上での考えから脱却できていないが、一応考えているのである。だから何も考えていない、保守気流にただ乗っている人間よりは上ということになる。田母神の講演を聴いて、自分を保守であると意識はしても、ただ雰囲気的な保守であれば何の意味もない。自虐史観に汚染された論客と論争をして、彼等の根とする歪みをきっちりと論破することの出来る人が田母神講演を聴いた人の中にどれだけいるであろうか。木庵>