ビルマ(ミャンマー)#35

ビルマミャンマー)#35

?大統領には高度な軍事知識や軍の経験が求められている(この規定により、現軍政の議長タンシュエ上級大将が大統領に横滑りする可能性がある)
?外国と特別の関係にある者、特に配偶者が外国人である場合、議員にはなれない(アウンサンスーチー氏を議会から締め出すことになる。すでに軍政高官はそのことを示唆している)
?犯罪歴のある者は議員になれない(ビルマでは「政治犯」も「犯罪者」なので、彼らを排除することになる。NLD関係者や学生運動出身者の少なくない数は議員立候補資格が得られない)
?国内治安が乱れたとき、また国家の主権が崩壊の危機に直面したとき、軍司令官が全権を握ることができる(軍による「合法的クーデター」を認めているようなものである)
?国民投票に際し国際監視団の受け入れは認めなかった(よって公平な国民投票にはならず、投票率98%、賛成率92%という茶番の投票となった)
?憲法草案反対・ボイコット運動を禁止した(国民投票を前にした国民の自由な議論を封殺した)

2010年に総選挙?
 新憲法制定過程を強引に乗り切ったかに見える軍政は、2010年に総選挙を実施すると宣言している。しかし、それまでにアウンサンスーチーの解放やNLDと対話する約束は示されておらず、選挙に際して先述の軍政の御用団体USDAを政党に衣替えし圧勝させようとするシナリオを用意している。このような勝手を国際社会は認めてよいのだろうか。国連の仲介がサイクロン被災者救援を最優先するあまり、民主化進展に関し後ろ向きになってしまっており、それがアウンサンスーチーハンガーストライキにまで追い詰めている(2008年8月30日現在)。国連事務総長(パン・ギムン氏)とビルマ担当特使(ガンバリ氏)にはもっと筋の通った対応が求められている。そして国連安全保障理事会安保理)の常任および非常任理事国も、ロシアと中国の拒否権に屈することなく、柔硬両用のやり方で、ビルマ問題を国連の重要アジェンダとして取り扱い続けるべきである。
 <次のようなブログもある>
少数山岳民族の人々のことを考えるきっかけは、親しいベトナム人(かれらはキン族とよばれる)の中にある強い差別意識に触れたからです。
 ベトナム人は少数山岳民族を嫌います。山岳民族のものを(それが布製のバッグや小さなアクセサリーであっても)身につけたり持つことは絶対にありません。
 その強い差別意識は一体どうして生まれたのか、ベトナム人の中にある差別意識に触れると、そのように考えざるをえません。
 はじめてサパに出かけたとき同行したハノイ出身の若いベトナム人ガイドは、モンの人々について、彼らを「ミャオ」と呼び、ヘラヘラ笑いました。ミャオとはベトナム語でネコ(meo)のことで、藍染の民族衣装を着た姿がネコに似ているから、と彼はそんな説明をしました。
 モンの人々は、中国では苗族と呼ばれています。中国語で「苗族」をミヤオということから、ベトナム語のmeoと結び付けているのかもしれません。その時のわたしは知りませんでしたが、苗族(ミャオ)という呼び方は蔑称です。ベトナム語のmeoという呼び方は、現地では「野蛮の意」という意味だそうです。正しくはモン(Hmong)と言うことを知ったのは、ずいぶん後のことです。
 ベトナム北部にいるモン(60万人ほどいると言われています。モンという言葉は「自由の人々」を意味するそうです)の人々は、大昔から中国の南(雲南省)あたりにいた民族で、中国の清朝時代に漢民族の迫害を受け、多大の犠牲をはらってインドシナベトナムラオス)へ逃げてきた人々です。
 差別意識の因を知るためには、まずモンの歴史を辿らないといけないようです。

 ミャンマー軍政は経済政策

リー・クアンユー氏、「ミャンマー軍政は経済政策において全くの無能」
2007年10月10日 23:39
【10月10日 AFP】「ミャンマーの軍事政権指導者たちは経済政策に関しまったく無能。いつまでも政権を支配するとは思えない」−シンガポールの初代首相であり現顧問相のリー・クアンユー(Lee Kuan ……
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(c)AFP
「軍事政権の高官たちには経済感覚がまったく欠如している。多くの天然資源に恵まれているミャンマーの経済がどうすれば現在のような困窮状態に陥るのか分からない」。リー顧問相は自身、小さな島国であるシンガポールを、経済後進地域の一港湾都市国家から、アジアでも有数の経済国へと急速に変革する過程の先峰に立った。「(ミャンマーの軍事政権指導者が)いつまでも生き残ることができるとは思わない」。

 ミャンマーは世界の最貧国の一つだが、その国土は天然ガスや鉱物などの資源に恵まれている。 

資源が恵まれているのにもかかわらず、国が貧しいのはあきらかに政府の責任でしょう。

なぜこのようなことになるのか。国内での資源分配がうまくいかないからであり、不必要に外貨に頼ろうとするからです。なぜ外貨に頼ろうとするかというと、「そのほうが儲かるから」と考えてしまうからです。

ミャンマーに限らず、東南アジア各国は豊富な資源を持っています。しかし、資本主義の波に飲まれると貧しくなります。

モノよりもお金が支配する常識に組み入れられては彼らは必ず負けてしまうのです。

だからアジアに自然主義経済をひろめるべきなのです。アジアの時代は西洋近代資本主義のまねであってはなりません。